2012年11月19日月曜日

戦いの火蓋が切って落とされた。VS靴

私の足は扁平足で甲が高く、左足の内側にはくるぶしのような骨が出っ張っており、さらに右足のくるぶしが異様に大きい。かなり、でこぼこの足である。通常の靴はもっとなめらかな足を想定してデザインされており、そのデザインを守るためある程度丈夫に製作されている。そのような靴に私のでこぼこの足をねじ込んで履くという行為は靴のデザイナーや職人への挑発とも受け取れる行為で、彼らの哲学や信条を愚弄しながら蹂躙するような行為であると言えなくも無い。なので、新しい革靴を買った場合、靴が自分の足に合うようになるまで、痛みを堪え骨身を削り、靴と戦いながら歩かねばならない。最近、今まで履いていた靴がボロボロ・ヨレヨレになってしまったので、3足ほど新しい靴を購入した。このうちの2足は海外通販で、もう一足はデパートのバーゲンで買った奴である。一気に3足も買ってしまったので、履き慣らすのも大変であり、ほとんど戦争状態である。
バーゲンで買った奴は砲弾型の形状に惹かれ、自分の甲高を忘れて購入してしまったもので、家に帰って改めて履いてみて、今後、戦闘が激化し長期化することが予感された一品である。で、実際に勤務先に履いていったところ、午後になると左足の出っ張りと右足の甲に靴が食い込み、歩く度に脳天に突き刺さるような痛みが走ることが確認された。部族間抗争ぐらいの戦闘で収まると思っていたら、戦いの規模が国家間の戦争に拡大していたようで、戦闘第一日目にして、早くも満身創痍になってしまった。なのでここは、長期戦を覚悟し、傭兵の力を借りることにした。すなわち丸めた古新聞を靴に入れて靴ひもをギュウギュウに結び、特にあたって痛い部分には丸めたティッシュを入れて敵の勢力の分散させ、さらに戦いを有利に進めるため、革伸ばしにヒアルロン酸入りの化粧水を塗って、しばらく放っておくことで、敵の戦力の低下をはかることにした。
海外通販の2足はあらかじめサイズを確かめておいたので、若干の紛争があっても外交的に解消できると予想していた。が、本日履いてみたところ、デパート靴ほどではないが、敵の抵抗はかなり手強いことが判明した。予想通り、左足のでっぱり付近に敵のゲリラが集結して頑強に抵抗しており、この地域の紛争を解決しなければ、平和的に通勤できない。この紛争に関しては正面突破で、一週間位痛みをこらえて履き続ければ解消するものと予想されるが、まだ一足、別の敵が控えているため、結局こちらも古新聞の投入により可及的速やかに紛争の解消をはかることにした。
明日は、残党である敵スエード部隊との戦闘が待っている。残党なので士気が低下していれば良いが、我が軍も本日の戦いで思いのほか戦力を消耗してしまっているので、戦いは予断を許さない状況となっている。
この戦いを傍観している女房様は、「そのへんのおじさんみたいにケミカルシューズにすれば安いし、痛い思いをしなくてすむのに。」と、実利的で的確な調停案を示された。いや、まあ、それを言っちゃあ・・。

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